転職を機に住む場所も変えたら良いことばかりだった話(関西→中国地方)

転職

僕は2回の転職を経験しています。もともと関西に住んでいて、新卒入社時と1回目の転職の時は共に関西で勤めていました。

しかし、2回目の転職の時に、いろいろあって関西を出る事にして、ご縁があって中国地方で就職、移住する事にしました。

この時は転職と引っ越しが同時だったので大変でしたが、結果的にとても良い判断だったと思っています。

この記事では、僕の実体験をもとに、転職×移住における良かった事と苦労した事をご紹介します。

こういうケースはあまり無いかもしれませんが、もし、思い切って転居を伴う転職も検討しているという方がいれば、参考にしてみて下さい。

転職を機に引っ越そうと思ったわけ

転職を機に引っ越そうと思うに至った理由は、主に以下のようなものがあります。

  • 関西は人が多すぎてしんどかった
  • 単純に、全然違う土地で生活してみたかった
  • 土地柄か、当時住んでいるマンションの上下左右の住人の騒音がマジでうるさくストレスだった

この他大きなところとして、住む環境を変えれば妻の体調が良くなるかもしれない、という期待もありました。

当時、妻の体調が悪く病院に行っても改善されず八方塞がりな状態だったのですが、ちょうどその時期に、そろそろ子どもが欲しいねという話もしていました。

しかし、あの時の状態では妊娠・出産に妻の身体が耐えられるか不安だったので、妊活になかなか踏み出せずにいました。

そんな時に色々調べていると、環境を変えて自然豊かな場所で生活した事で原因不明の不調が治った、といった内容の記事を見かけ、もしかしたら、生活環境が変われば妻も体調が良くなるかもしれないと思ったわけです。

そんなこんなで、転職情報サイトで求人を検索する際は関西以外の地方都市を中心に閲覧し、いくつかは実際に面接を受け、縁あっていまの会社の中国支店に入社が決まりました。

ちなみに当時はコロナ真っ只中だったこともありリモートでの面接が当たり前になっていたので、その点は助かりましたね(なぜか、最終的に入社した会社はリモート面接をやっておらず、一次面接から最後まで毎回新幹線で移動しましたけどね…)。

転職×移住をする時に苦労したこと

当時苦労した事は大きく4つあります。

①転職活動と家探しに手間とコストがかかった

転職活動

先に述べたとおり、僕が転職活動をしている時はコロナ真っ只中だったので、多くの会社はリモート面接で対応してもらえました。

しかし、実際に入社した会社は対面での面接だったため、一次面接から新幹線に乗って行きました。

最終的に、入社するまでに計3回、新幹線で通いました。もちろん会社負担はなく全額自腹です。…最終面接くらい負担してくれてもいいですよね。

そういうわけで、転職活動におけるコストとして、最終的には関西-中国地方間の3往復分の新幹線代と、それに付随する電車代や食事代など結構な支出がありました。

家探し

転職先が決まったら即座に移住先の家を探す必要があります。

経済的に余裕があれば、内定を得たのち旅行がてらるんるん気分で家族と新幹線に乗り込めば良いのですが、我が家にそんな余裕は一切ありません。そうはいっても1日で家を決めるなんて不可能なので、少なくとも数日間は現地のホテルに泊まって家を探す必要があります。

そうなると、妻と僕の2人分の往復新幹線代+数日分の宿泊費が最低限必要で、加えて現地での食費や電車代などもかかります。総額10万くらいは軽く飛んだかなという感じです。

コストをできる限り抑えるべく、我が家では内定後の条件提示(内定先から給与などの条件が提示され、最終的に入社するかを判断する場)で僕が現地入りするタイミングで妻も同行し、条件提示→承諾→その足で家探し→決定までを一気通貫で行いました。

また、家を決めるにしても、賃貸とはいえ安易には決めれません。治安や家賃、間取り、スーパーや病院が近くにあるか、キッチンは使いやすいか…、などなど、可能な限り希望に沿う物件を短時間で見つけるとなるとなかなか大変です。

時間の許す限り見て回り、最終的には関西に戻らないといけない日の当日になんとか物件を決めることができました。不動産屋の方、ありがとうございました。

②スケジュールがタイトだった

働きながら転職活動をする場合、今勤めている会社に悟られないようにこっそり転職活動を行い、無事転職先が決まったら、時期を調整の上で退職願を叩きつけるのが一般的だと思います。

しかし僕の場合は、当時勤めていた会社に退職する旨を先に伝えて、そこから転職活動を開始したので、ケツ(退職日)が決まっていたんですね。

1日でも無職の期間ができると手続きが大変なうえに妻を不安にさせてしまうので、何が何でも期日内に転職先を見つけて、退職日の翌日から入社する必要がありました。

焦って転職先を決めると失敗する可能性もあるため、急ぎつつも慎重に活動しました。結果としてうまくいきましたが、今思えば無謀な事をしたものだと反省しています。

③土地勘が無いので家探しが難しかった

先にも述べたとおり、家探しは難航しました。土地勘がありませんから、どこがどんな地域なのか、治安が良いのか悪いのか、便利なのか不便なのか、さっぱりわかりません。

なので、不動産屋さんにその旨伝え、あれこれ聞いたうえで希望条件に合う物件を現実的に内見可能な件数まで絞り、1件1件見せてもらいました。

ここでのポイントは、不動産屋さんを全面的に信じる事です。というか、信じざるを得ません。ネットで事前に調べても、現地で話を聞かないと実際のところは分からないからです。

不動産屋さんが良い人で色々と教えてくれたのでなんとか期日内に契約できましたが、実際に住んでみるまでは諸々の良し悪しがわからないので、不安ではありました(結果とても良い物件でした)。

④心理的なプレッシャーがあった

やはり、心理的なプレッシャーはありました。前職の退職日が決まっていたので、それまでに全てを決めなければならず、おまけに移住までするわけですから失敗は許されません。

まぁ、ケツを決めてしまったのは僕なので自業自得なわけですが、当時は本当に早く会社を辞めたかったという事情もあり、そうした暴挙に出たわけです。

もし、転職×移住を検討されているなら、きちんと転職と移住の目処が立ってから退職日を調整することをおすすめします。

転職×移住をした後に苦労していること

移住後に苦労している事は以下の2つです。

①支出が増えた(物価が上がった)

光熱費と食費は明らかに上がりました。地域によってエネルギー各社の事情も違うので光熱費はやむなしかなと思います。

食費についても、おそらくかなり上がっています。その時の気候や経済情勢にもよりますが、やっぱり田舎に行くほど物価は上がるのかなという印象です。

また、行動圏内に八百屋があるかどうかも大きいです。以前は八百屋で安く野菜を買えていましたが、今はないのでスーパーで買うしかありません。

見た目や形は良くなくても、八百屋で大きな野菜を安く買えるというのは、ありがたかったなと思います。

②実家との行き来が簡単にできなくなった

実家が遠くなったので行き来が大変になりました。特に子供が産まれてからは、妻のお母さんに助けを求める頻度が激増しますので毎回大変です。

縁もゆかりもない土地に移住したので、知り合いや助けを求める事が出来る相手がいませんから、妻のお母さんに毎回無理を言って来てもらい、状況によっては数週間滞在してもらう事もあります。

僕の仕事の都合で実家から離れてしまい迷惑をかけているのに、毎回本当に快く助けに来てくれる。しかもお土産持参。せめて移動にかかった費用くらいは払わせて欲しいと伝えても受け取ってくれない。

「娘が困ってるから助けに来た。それだけやのにお金なんか貰えへん!そんな事されたら行けんくなるからやめて!」

とカッコ良すぎることを言ってくれる。お母さん、いつも本当にありがとうございます。その間お父さんは1人でお留守番をしてくれているので、これまた申し訳ない気持ちになります。

転職×移住をして良かった事

苦労した点ばかり書いて来ましたが、転職×移住をして良かった点ももちろん色々あります。

以前とは環境が変わって最初は戸惑う事もあったけど、自然が多く空気が美味しい。住んでるところはほどよく田舎だけど不便はない。電車に少し揺られれば中心街に出る事もでき通勤にも困らない。そんな感じです。

仮に、同じ関西で住む場所を変えていたとしても、ここまでの新鮮さは感じられなかったと思います。

転職×移住をして良かった事を具体的に言うと、主に以下の5つです。

①妻の体調が良くなった

妻の体調が快方に向かいました。移住後しばらくは通院したり整体に通ったりしましたが、決定的なものはないまま、自然と良くなった感じです。

移住と体調の因果関係は正直分かりませんが、生活環境が大きく変わったことも要因の1つではないかなと思っています。

以前はストレスだった近隣住民の騒音問題もなくなり、ストレスが軽減されたのも良かったのかなと。

もし、原因不明の不調に悩まされているようなことがある場合は、環境を変えてみると快方に向かうという事もあるのかもしれません。

今ではわんぱくな息子を愛情いっぱいに怒鳴りまくっています。

②自然豊かで空気が綺麗。子育てがしやすい

子育てにとてもいい街です。これは移住直後は分からず意図した訳ではないのですが、自然が豊かで空気が綺麗というのは、子供にとってもとても良い事だと思います。

関西に住んでる時は自然とか空気の綺麗さといったものを意識した事はなかったですが、移住して子どもが産まれてからは、大切な事だなと感じます。

どちらかと言うと都会での生活が長い妻は、最初こそ物足りなさを感じているようでしたが、今となっては「子育てするならこの街がいいから、転勤になったらパパ1人で行ってね」と言っております。

とても心強い言葉ですね。悲しい限りです。

③魚が新鮮

魚が新鮮で美味しいです。地方から都会に出ると魚が不味くて食べれないという話をよく聞きますが、これは本当だろうなと思います。

僕が住んでるところは海と近接しているわけではなくて、魚を買う時も市場などではなく普通にスーパーを使います。

それでも、やっぱり新鮮です。表面が輝いてるんです。そのスーパーでは毎週、魚市みたいなものをやっており、鮮度の良い状態の魚を「1匹いくら」みたいな形で売っています。それを3枚に卸してもらったりして買うのですが、これが美味いんです。

おかげで子供にも新鮮な魚を安心して食べさせる事ができています。最近ではこのスタイルでしか魚を買わないので、魚を食べる頻度は増えましたが、パック詰めされた魚を食べる頻度は激減しました。

④方言が新鮮

地方と言えば方言ですよね。職場で日々聞く方言は本当に新鮮です。最近は慣れてしまいましたが、最初のうちは方言効果で何度ノックアウトされそうになったことか…。

移住を考えている方は、方言も密かな楽しみとして持っておいて下さい。

⑤満員電車のストレスが無くなった

通勤が楽になりました。基本的には座れないしラッシュ時はそれなりに混みますが、それでも以前のストレスに比べるとはるかにマシです。

たまに出張で東京に行ったりすると、1日でイヤになります。出社前に力尽きますよね。

以上、こんな感じです。苦労した事もたくさんありますが、転職のタイミングで移住して、本当に良かったと思っています。

おわりに

こうやって改めて書いてみると、結構レアな経験をしたなと感じます。

レアがゆえにあまり参考にならないかもしれませんが、もし、転職を気に移住も考えているというレアな方がいれば、リアルな経験談としてぜひ参考にしてみて下さい。

職場も住む場所も変わると、ほんとに全部変わってとても新鮮なのでおすすめです。

ただし、もしご家族がいるなら、必ず事前に相談して、納得してもらって下さいね。あと、転職も移住も半分賭けな部分も実際にはあるため、移住したのに思ってたのと違った!とならないように、しっかり吟味して下さいね。

新鮮な反面、不便になる事ももちろんあるので、考えうるマイナス面を家族で共有して、それでも行こう!となったら、あとは勢いに任せて楽しんじゃって下さい。

一度きりの人生なので、せっかくなら色々な場所で暮らして色々な仕事をしてみるというのも悪くないと思います。

それではまた。

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